設定年度の問題
私は下記のETFにてAll Weather Portfolioを構成しようと思っています。しかし赤色のETFは設定年度が新しいため古い期間のデータがないので、同様の別のETFに変更してバックテストしました。
米国株30% VTI
米国長期国債40% VGLT→TLT
米国中期国債15% IEF
金6.6% GLDM→GLD
商品8.4% PDBC→DBC
リバランスは毎年、配当再投資でバックテストしました。
PorfolioVisualizerで分析
Portfolio#1…Ray DarioのAllWeather Portfolio
Portfolio#2…Ray DarioのAllWeather Portfolioから総合商品ETFのDBCを抜いたもの
Portfolio#3…米国株100%
RayDarioは大口投資家なので運用手数料は無視できる程度に安くなっているでしょうが、個人投資家は手数料も無視できません。
総合商品ETFは手数料が比較的高いですし、過去のデータ上は運用成績はよくありません。(過去記事)
ですので、総合商品ETFを省いたPortfolio#2もテストしてみました。
リーマンショック2008年9月前後(2007-2010)
上記のようにAll Weather Portfolioは素晴らしすぎます。リーマンショックがあったのも分からないぐらいの運用成績です。Sharpe Ratioでは完全に勝っています。
Portfolio1とPortfolio2もほぼ同じ動きです。Sharpe RatioはわずかにPorfolio2が勝っています。
コロナショック2020年2月前後(2019-2021)
上記のようにAll Weather Portfolioはやはり素晴らしすぎます。リーマンショックだけではなく、コロナショックがあったのも分からないぐらいです。Sharpe Ratioでは完全に勝っています。
Portfolio1とPortfolio2もほぼ同じ動きです。Sharpe Ratioはわずかに今度はPorfolio1が勝っています。
過去16年(2005-2021)
All Weather Portfolioが急落時には非常に強いことが分かりました。それでは過去16年ではどうでしょうか。過去20年を調べたかったのですが、GLDが設定されたのが2004年12月なので2005年からの16年としました。
リターンはVTIが圧勝ですね。リーマンショック後7年ぐらいでAll Weather Portfolioに追いついてきて、コロナショック後の金融緩和で突き抜けています。年平均成長率はVTIが11%、All Weather Portfolioが8.5%です。Sharpe RatioはAll Weather Portfolioが勝っています。
VTIのMax.Drawdownが-51%なのに対して、All Weather PortfolioのMax.Drawdownはたった12%です。16年間安心して運用できたことでしょう。
過去10年(2011-2021)
過去10年ではどうでしょう。同様の傾向です。
コロナ前までの過去10年(2009-2019)
コロナ前までの10年はどうでしょう。ゆるやかですが、どんどん株価が上昇していっていました。適温相場といわれていた記憶があります。
この期間もReturnはVTIの方が勝っています。SharpRatioはAll Weather Portfolioが勝っていますが差はわずかです。
結論
All Weather Portfolioは急落もものともしないすばらしいPortfolioである。
All Weather PortfolioはReturnはVTIに劣るので、急落が気にならない、かつ資産運用期間を長い若い人にはVTIの方が勝っている。
総合商品ETFの有無の影響はほぼない。
私は今後はAll Weather Portfolioからを念頭に資産運用していこうと思います。
(2021/1/3)